高い値段を正当化するとは?

導入
ITコンサルティング業界に足を踏み入れて、つと考えることがあります。その値段の高さです。
安くても単価100万、最上級だと500万とか顧客請求します。
人を一人よこすだけで月500万です。人の年収分をひと月で出すってことです。
それが正しい値付けなのか、そうでないのかは仕事のパフォーマンスをもって図られるわけですが、そこでもめることも少なくないですね。
いずれにせよ、その値札がついたならば、それに見合う働きを求められます。
安いはわかりやすい、高いとは?
思うに、安さは安易です。例えばハンバーガー。その安さは特に説明されません。100円。以上。
(逆にこれ以上の雄弁さはないだろって感じですが。。。)
一方で高級なハンバーガー(そんなものがあるとしたら)。
高級なハンバーガーは値段を正当化するために様々な説明がついています。
特別なバンズの使用、肉の出自やランク、手間のかかる調理法など。
(引用:「【横浜】『トリュフ香るNAMIKI牛 贅沢グルメバーガー』ハワイアン・ラグジュアリーなテラスで堪能する、高級ハンバーガーを新発売」)

高級なハンバーガーを食べる際には、情報も一緒に食べているわけで、我々がその情報に対して持つイメージが味の評価につながっているのでしょう。
「やっぱりA5ランクの和牛を使っているからうまいな。」って。

引用:ラーメンはげこと芹沢達也さん
頑張りは500万を正当化しない、と思う。では何か?
さて、翻ってコンサルティングです。500万円は如何にして正当化されるのでしょうね。
それは「頑張ってるね」なのか。さすがにそれは違いますね。
書店の本を見ると答えは並んでますね。例えば付加価値です。

引用:キーエンス出身の著者が語る【付加価値のつくりかた】1万部突破記念ウェビナー無料開催!
それは付加価値なのか、うそなのか
ただそこにあるものが右から左にものが流れたことは付加価値ではない。なんらかの企業努力の結果が付加価値なんだよなってことですね。
(企業努力→マーケティング、ブランディング、営業戦略、デリバリー、歴史、格、、)
さて、その説明を聞いてもわかるっちゃあわかるけど、違うんだよなってなります。
そこにはウソがあるのではないかって。まやかしがあるのではないかって。
体験価値:スピード、働けてよかったな、深い知識、
ある程度の業務経験があるので、付加価値に対する自分の中のある程度言語化された答えは持ってるんですが、結論すると体験価値の追求なのだろうと思ってます。「こんな人と働いてる!(すごい!)」だったり、一緒に働いていてストレスなく快適、しかも楽しい、だったり。コンサルティングサービスとして深い専門性とその客観的の証明された仕事だったり。はやい、すごい、きれいなパワポだったり(?)と。

でも、それが値段を正当化できているのでしょうかね。
<超高級品>バッグ:エルメス
迷ったときは先人に学べとのことで、超高級な値段を正当化できている物品、たとえばバッグだとすればエルメスで考えてみます。自動車でもバッグでも時計でもサービスでもそうですが、
大衆品→高級品→超高級品
とのステップを踏むことで価格は激増していきます。100円のバッグでも数百万円のエルメスのバッグでも「ものをまとめて収納する」という機能価値として得られる便益・利益は大きく変わりません。この数千倍の違いを説明するのは機能価値ではなく、希少性です。
一つの希少性のみならず、その希少性の組み合わせです。
Made in France、200年の歴史、こだわりの職人技術、最高の素材、最高のデザイナーによる最新の技術、、、といったものでしょうか。それらの複合だろうなって。
機能価値は要求を満たすレベルに(でもまぁある程度高いレベルですが)至った場合は、あとは希少性を複合して詰めていくことが価値の証明なのかなって思います。
ただし、それらはコンサルティングの場合は「有名大学」や「有名企業」では超1流には至れないんだろうなって感じます。東京大学でもマッキンゼーでも三井物産でも、そりゃすごいんだけども、もう一歩を突き詰めるには、多分ですが何かが足りないんだろうなぁと。
もっと独自性と市場性の重なる何かを求める、そしてそれを重ねることが必要だろうと。

画像:エルメスと言ったら一般的には電車男ではないみたいです。...orz
結論:もう少し悩んでみることにする
結論は二つあります。服飾品市場におけるエルメスのような「超高級品」ポジションを確立することに成功することが高い価値を証明することになるわけです。ポジション確立のための自己追求です。
一方は、文章全体における悩みごとは、つまるところ全く不必要なことをしているという思いがある、ということです。この思いから安易に逃げずに、どのように折り合いをつけるかということだと思います。金のため、自分のため、周りのためと割り切ってしまうのは簡単ですが、ここには簡単な解決をあまり好まないのでもうしばらく悩んでみたいと思っています。