ServiceNow初学者が体系的に勉強して一人前になるためのロードマップとインデックスを考えた
ServiceNowを体系的に学ぶには、以下のリソースを順序立てて活用するのがよいかなと思います。
公式学習リソース(Now Learning)
- ServiceNow Administration Fundamentals
- IT Service Managemint(ITSM) Fundamentals
- Application Development Fundamentals
- Certified System Administrator(CSA)資格取得
この順序で学習を進めるのが公式推奨です。
ServiceNow社が初学者教育にNextGen Programというものを立ち上げているのですが、そちらでは上記の流れで学習する形です。
よって、SIerやコンサルファームのServiceNow実務に入る方は、これらを一通り終えてから案件に参画するケースが多いかなと思います。
ServiceNowセミナー
- ServiceNow公式ウェビナー(オンデマンド)
不定期で開催されており、最新情報やユースケースを学べます。私はあまり視聴していませんが、公式なので信頼性は高いと思います。
Now Create
- Now Create
実務向けの資料です。以前提案書だったりを作る際にはこのNow Createを参照することが多かったです。アーキテクチャや開発方法論や仕様詳細がのってます
ユーザーグループ(SNUG:ServiceNow User Group)
- SNUGの活動紹介 Qiita記事
ServiceNowのCommunity Managerが主催する有志の勉強会です。ネットワークが広がるのかなと。
私の知人も何名か参加しています。
YouTube動画
以下のQiita記事では、初心者向けにServiceNowのITSMや学習チャンネルが紹介されています:
YouTubeには公式・非公式問わず、いろいろと動画があるので、補助教材としてと思います。
一人前のマイルストーン
ServiceNow実務者として「一人前」と言える能力のマイルストーンを、個人的な見解として以下に整理しました。実務経験があれば自然と身につく内容ですが、あえて言語化することで、育成や自己評価の指針になると考えます。
学習要件
- 公式学習リソース(Now Learning)を活用し、CSA資格を取得すること
- メインライン資格(CSA、CAD、ITSM)を取得すること
- その他のメインライン資格(例:CSDM、SPM、HRSDなど)を取得すること
- ServiceNow周辺の関連知識を習得すること(TOGAF、ITIL、PMP、IT4ITなど)
実務要件
- ServiceNow実務経験:3か月以上、または1案件の完遂(手を動かし、技術要素を理解していること)
- ServiceNow実務経験:1年以上、または2案件以上の完遂(設計・開発・運用の一連を理解していること)
- ServiceNow案件におけるプロジェクトマネジメント経験(WBS形式でのタスク分解、優先順位付け、期限管理)
- 要件定義フェーズのリード経験(要求→要件→設計への抽象化と具体化ができること)
- 提案活動および案件化経験(New Logoの獲得を含む)
- 運用保守経験(開発プロジェクトと運用では観点や優先度が異なる)
知っていると強い知識・スキル要件
- 典型的なユースケースとワークフローを図示できるだけの理解
- ユースケースに基づくロール・アクターのマトリクス表現ができること
- ACL・ロール・グループの関係性を理解していること
- 外部ツールとのインテグレーション仕様と挙動の違いを説明できること
(例:IntegrationHub Store App、Service Graph、Discovery、MID Server、Agent Client Collector) - CMDBの構成要素と典型的な動作を理解していること(※私もよくわかりません…)
- SPM、SAM、Apptioなどを念頭に置いた金額・会計の基礎理解(FTE、Capex、Opex、Fiscal Yearなど)
- UI Action → Script Include(GlideAjax)→ サーバ処理の一連を記述できること
- OOTBとカスタマイズの判断基準・方針を言語化できること
- ユーザー管理系外部ツール(Azure AD、LDAP、Okta)との連携理解
- 通知処理の典型パターンと概要(Notification、Teams連携、Slack連携など)
- ServiceNow Store / Plugin / Activateの関係性と運用理解
- APIのInbound / Outbound設計・実装経験(endpointの開放と疎通確認含む)
- インスタンスのメジャーアップグレード時のベストプラクティス理解
- テストケースの設計・作成ができること
基本的には公式学習リソースに基づいて学ぶのがいく形と思います。