IoT技術メモ④

学習要領

  1. 3G,LTE
  2. 公衆網と閉域網
  3. NB-IoT
  4. CoAP、MQTT(p229)、WebSocket
  5. データサイズ(バイト)×8÷データ伝送時間
  6. 接続分散
  7. ネットワーク区間の遅延(データをまとめて送信する)
  8. 組み込み型と独立型
  9. センサの物理効果。抵抗値の温度変化を利用するサーミスタ
  10. センサの特性例
3G,LTE,4Gは通信規格や通信機能です。
WiFiは無線でネットワークに接続する技術です。
(3G)
3G(スリージー)とは携帯電話における通信規格を意味し、第三世代を表す「3rd Generation」の略称として使われています。
電波が届く範囲が4G(LTE)よりも広く、さまざまな場所で通信できるという特長がある反面、通信速度が遅いというデメリットが存在します。
(4G)
4G(フォージー)とは複数の通信システムを総称した言葉で、第四世代を表す「4th Generation」の略称として用いられています。3Gよりも通信速度は優秀です。
(LTE)
LTE(エル・ティー・イー)とは3Gより後に登場した通信規格で、長期的進化を意味する言葉「Long Term Evolution」の略称です。
3Gと4Gのちょうど中間に位置する通信規格であるため、3.9Gとも呼ばれますが、LTEを4Gと表す事業者も多く、現在は4Gとしてとらえても問題ありません。
(Wifi)
Wi-Fi(ワイファイ)とは、無線でネットワークに接続する技術を意味します。
Wi-Fiの機能を備えたスマホやタブレットは、駅や空港に設置してある公共の無線ルーターを媒介にインターネットへ接続することができます。

(3G,LTE-Wifiの違い)
3G、4G(LTE)とWi-Fiの相違点は通信距離です。
3Gや4G(LTE)とは異なり、Wi-Fiは電波の届く範囲が数十メートル程しかありません。
3G、4G(LTE)は遠くにある基地局を利用して通信をするのに対し、Wi-Fiは近くにある無線LANを利用して通信するという違いがあります。

公衆網と閉域網

インターネットのように誰もが利用できるオープンなネットワークに対し、通信事業者が自社のサービスとして構築した“閉じた”ネットワークを閉域網と呼びます。閉域網の“閉じた”とは、「インターネットから直接アクセスを受けない」ことを意味します。つまり、閉域網とはインターネットから分離されたネットワークです。高セキュリティを保証します。

(構築)
閉域網を構築する際は、通信装置もアクセス回線も、インターネット用とは物理的もしくは論理的に分離します。また、閉域網内のルーターは、パケットの受け渡しに必要な経路情報をインターネットから受け取ったり、インターネットに通知したりしないように設定します。これでインターネット上の機器とは通信できなくなります。

NB-IoT

別紙2 IoTサービス向け通信方式「NB-IoT」の概要



1. 「NB-IoT」の特長

「NB-IoT」とは、国際標準化団体3GPP「Release 13」によりCat.NB1(カテゴリNB1)として規定された通信規格で、180kHz幅と非常に狭い帯域幅を利用し、最大下り27kbps/上り63kbpsの低速通信を行うことで、現在提供中のLTE-Mより更なる低消費電力を目的とした通信方式です。搭載機能や処理するデータ量を削減し、端末への実装の簡易化を図ることで、通信モジュールの低価格化が期待されており、現在提供中のeDRX1と組み合わせて利用することで、より一層の省電力化を図ることができます。

CoAP、MQTT(p229)、WebSocket

IoTにおいて注目を集めているプロトコルがMQTTです。相互に送受信が可能で、ごく短いメッセージを送るのに適したプロトコルになっています。

相互に送受信というとWebSocketが思い当たるのですが、様々な点が異なります。そこで今回はMQTTとWebScoketの相互点について紹介します。

共通点


  • どちらも相互通信が可能_Pub/Sub
  • トピックベースの送受信
  • TLS/SSLがある

相違点

  • 発想。WebsocketはHTML5のclient-webが起源。MQTTはクライアント、ブローカー、サブスクライバー。
  • 品質保証。websocketは通信保証をアプリケーションで実装。MQTTはQoS0-2まで存在
  • ヘッダ量の違い.MQTTの特徴としてヘッダーサイズが最小2byteと小さい点

総括

WebScoketとMQTTは似たような技術ではありますが、向き不向きがあると思われます。サーバと連携してメッセージを送りたい時にはWebSocketが向いていると思われ、スマートフォンアプリやIoTなどWeb以外の技術も関わる場合にはMQTTを使っていくべきかも知れません。

CoAP

CoAPはConstrained Application Protocolの略で、現在策定が進んでいるM2M用のプロトコルになります。MQTT同様にパケットヘッダは4byteとごく小さくなっています。TCPではなくUDPを使っている点がポイントで、3way handshakeや誤り訂正がないのが特長です。また、非同期通信をサポートしています。
ただしその結果として多くのデータが送受信できるようになっています。M2Mでの利用を見込んだプロトコルになりますので注目しておきたいものの一つです。

データサイズ(バイト)×8÷データ伝送時間

問題

問36 1.5Mビット/秒の伝送路を用いて12Mバイトのデータを転送するために必要な伝送時間は何秒か。ここで,回線利用率を50%とする。
ア 16
イ 32
ウ 64
エ 128
テクノロジ系>技術要素>ネットワーク>ネットワーク方式

解説と解答

 伝送時間は,「伝送量÷回線速度」で求めます。回線利用率は,実際に回線を利用できる割合で,回線速度に掛け合わせることで実質的な伝送速度を得ることができます。
 なお問題では,伝送量の単位が「バイト」で,伝送速度の単位が「ビット/秒」で与えられています。そのため計算するときは,単位をビットに合わせて計算します。
 12M×8(ビット)÷(1.5M(ビット/秒)×0.5)=128(秒)
 よって正解は,選択肢エです。

接続分散

分散システム(distributed systems)とは、ネットワークで接続された複数のコンピュータで作業を分担して行うシステムです。複数の端末がネットワーク環境で相互に接続されていることで、処理を分散しています。

メリット

  • 分散するので、1台のコンピュータの負担が少ない
  • 部分的に故障しても、影響が少ない
  • システムが柔軟
  • 低コスト

ネットワーク区間の遅延(データをまとめて送信する)

ネットワーク遅延(latency)について
パケットレベルでの原因
  • プロセス遅延
  • キューイング遅延
  • シリアル化遅延
  • 伝搬遅延
  • 半二重通信
エンドツーエンド
  • RTT
  • エンドツーエンドの経路
  • TCPフロー
  • アプリケーションのアーキテクト

組み込み型と独立型

エンベデッドシステム(embedded system)は、家電製品や電子機器などに組み込まれているコンピューターシステムを指します。
IoTの組み込み系に欠かせない技術とはどのようなものでしょうか。
大きく分けて、
  • センシングで情報を収集する
  • コネクティビティでデータを処理する
  • データ分析で付加価値を新しく付与する
のようなものが挙げられます。
中でも、センサーからデータを収集するための組み込み系のスキルです。

センサの物理効果。抵抗値の温度変化を利用するサーミスタ

センサとは、物理的、化学的な現象を電気信号やデータに変換して出力するデバイスや装置で、エレクトロニクス・アプリケーションの「知覚」としての役割を果たしています。
人間が視覚や聴覚などによって知覚した情報をもとに行動するように、エレクトロニクス機器も知覚装置であるセンサにより情報を収集し、それを表示したり、それに基づいて作動しています。

~Thermal Sensitive Resistor "温度に敏感な抵抗体"~
サーミスタは、温度の変化により、抵抗値が変化する電子部品です。
抵抗値の変化の仕方により、以下の2種類に分類されます。

センサの特性例

温度センサの特性例を示す。条件付けと出力の関係性である。
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